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一から学ぶブッダの教え-生きている人の苦を減らす-

全く何も知らないところからブッダの説いた苦を減らす教えを学んでいくブログです。

お酒を止める(○○を止める)

 喜びの満足の威力から生じる欲望が苦の原因だと言うのがブッダの教えですが、それを聞いただけで誰もが「はい、わかりました」と言って大好きなお酒、食べ物、テレビ、音楽、性的な行為云々の喜びの対象を止められるならそれこそ「苦」労はありません。

 「言うは易し、行うは難し」と言われる様に、何でも言葉にして簡単に実行出来るなら苦労はありません。誰でもそうそう自分の気に入っているもの、のめり込んでいるものから離れることは出来ないのです。それどころか、のめり込んでいればいるほど離れることはとても難しいでしょう。

 ブッダはテレビや音楽、美食などと言った喜びの受全てについて次の様に言っています(当たり前ですが当時テレビはありません)。

 六処入(六根)が(無常なので)維持できないことを知り、満足の威力から生じる旨味を知り、凶悪な害を知り、そして離れる方法を真実のままに知れば、その聖なる人は預流者であり、落ちて普通になることはなく、涅槃が確実で将来必ずダンマを全て悟ると私は言います。 相応部マハーヴァーラヴァッガ 19巻271頁92項

 つまり、六処入であるところの目でも、耳でも、鼻でも、舌でも、体でも、心でも、普通の人は喜ばしい受(感覚)をしょっちゅう求めているのでいつも落ち着きがありません。どこも痛いところや苦しいところがなくても、この様な心の状態が既に苦なのです。

 では実際にのめり込んでいる享楽、楽しみからどう抜け出したら良いのでしょうか。一番手っ取り早くて簡単なのは、出家してブッダについて行く事です。出家した時点で物理的に所有できるものはほとんどありませんし、戒律を守れば六処入の楽しみからも離れなければなりません。もう六処入を楽しむ事が環境的に不可能になります。出家の生活に慣れればその時点で享楽からは離れていて、身勝手さが減るとその生活が非常に清潔で、穏やかな最上級の幸福、つまり世俗を超えたローグッタラの境地である事を知ります。

 もちろん、通常の人の考えではブッダはもう亡くなっているし、出家なんて出来ないと思うでしょう。しかし可能です。今の日本で(日本でなくてもどこでも良いです)働きながら、学校に通いながら、家に住みながら出家してブッダについて行くことは可能なのです。

 この話は長くなるのでまた後で述べたいと思いますが、今回は全ての趣味、享楽を止める方法を説明します。

 私は以前毎日お酒を飲んでいたのでお酒で例えます(今は害が見えて完全に止めました)。お酒の代わりに音楽など他の趣味でも構いません。

 大体のめり込んでいるものは毎日やります。音楽などは酷い人だと24時間ヘッドフォンを耳から外さないとか、頭の中でずっと音楽が鳴っている人もいるでしょう。不愉快に思われるかもしれませんが、こう言う状態は心が一瞬も落ち着く事が出来ないのでターン・プッタタートが仰る所の「目一杯苦」になっています。

 実は趣味や楽しみと言うのは苦だと(せめて知識としてだけでも)知ることは、そこから離れるための絶対必要条件です。

 ただいきなりは離れられないので、毎日やっているなら月に一日は休みます。一日丸々休めないなら、月に一度一時間止めるとかでも構いません。とにかく可能な範囲で離れている時間を増やすのがポイントです。

 ずっと家にいる人で一日中テレビをつけているなら、一日一時間この時間帯だけは絶対にスイッチを切るとか、三ヶ月に一度とかでも見る番組を減らすなどの試みでも大変有効です。

 これは続ける事が大切なので、三日坊主にならないように例えば三ヶ月単位とか、一週間続けてできる方法を各自で決めれば良いと思います。

 お酒なら月に一日休む、それが出来る様になったら二週に一日休む、週に一日休む、、、一日おきにする、週に一日にする、、、とやっていればいずれは止められる理屈です。

 趣味を止められた状態になると、その時に客観が生じます。「自分は何であんなに夢中になっていたんだろう?」と。膨大なお金と時間をつぎ込んで来たものが、実は空っぽのもので、自分の苦を減らすことに何の役にも立たなかったどころか、むしろ色々な苦をもたらしていた事に気付きます。これが「害が見える」と言うことです。旨味と害の全てが見えれば、毒をわざわざ飲む人がいないのと同じで離れる事が出来ます。これをブッダは「知り尽くす」と言っています。

 害より旨味の方に目がくらんでいるうちは、絶対に離れられないので必ず旨味を貪ります。しかし、害が見えれば離れられます。離れられれば旨味と害両方を知ったので「知り尽くした」と言えるのです。

 仏教徒を名乗っている人でも、お金や異性、承認欲求、色んな趣味に目がくらんでいる人は沢山います。不思議に思うかも知れませんが、これは中々自分では気付けない事なのです。だから気付かずに、自分からお金や異性などの目がくらんでいる話をします。

 話を戻しますと、離れる(知り尽くす)コツはとにかく無理の無い範囲でやって、「長く続ける」事です。これが出来れば一度も病院に行かずに、一円もかからず全ての享楽から抜け出す事が出来ます。ブッダの教えは絵空事ではなく、実現可能な事しかありません。